更年期障害は、閉経後にホルモンバランスの変化で起きる体の不調です。症状は個人差があり、その期間も違います。症状が重い方は本当にお辛いことと存じます。ただ、ご存知の通り、更年期障害は一生続くわけではありません。
一日で朝昼晩があり、一年で春夏秋冬があるように、一生のうちで起こり得る一時的な通過点です。そして、当院では、それを単なる体の変調とだけ捉えるのではなく、人生の折り返し地点としての大事な準備期間と捉えています。更年期を迎えて、もう残りの人生は老化していくばかり･･･と考えていませんか？
今は人生100年の時代です。これから日本人の寿命はさらに延び続け、100歳の人口も2016年9月時点で約6万5千人です。更年期はもはや人生の終焉を迎えるその入り口ではなく、第2の人生のスタート地点といえます。その第2の人生のために体が元気に動いてくれるための準備期間であると当院では考えています。この更年期の間に様々の症状が出ます。その症状によって体の弱い部分を教えてくれているのです。

更年期障害を早期に改善していくキーワードはやはり「自律神経」です。
当院では、前述の通り、更年期障害は体を休めて第2の人生に備える準備期間と考えていますので、ある程度の休養期間は必要だと思っています。 そういはいっても、早く今のお辛い症状から抜け出したいですよね。それにはやはり、自律神経の働きを良くして、よく眠れる環境を整えることが大切です。 体を回復させるには何より睡眠です。睡眠に勝るものはありません。更年期障害の方がよく聞く言葉として「メニエール」「自律神経失調症」があります。 メニエールは内耳に関係する病気ですが、やはり根本は自律神経です。その自律神経の働きを良くするために、世間ではいろいろな健康グッズやサプリメント、運動法などが紹介されています。 ただし、気を付けたいのが、更年期障害に限ったことではありませんが、誤ったやり方を続けている方が多くおられます。例えば、「運動」。 繰り返しますが、更年期障害は閉経後のホルモンバランスの変化に伴って起きる不調ですが、同時に体を休めるべき期間です。 その時期に自律神経の働きを整えるという目的で激しい運動をするのは完全に逆効果です。 もちろん、食べて寝るだけの生活だとしたら運動不足といえますが、だからといって心拍数が上がったり汗をかくほどの運動をする必要はありません。 日常の家事をするくらいの運動量で充分なのです。また、温めるのが良いからといって、貼るカイロで地肌に近い部分を温めたり、入浴をして汗をかくのもよくありません。完全に逆効果です。